天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
「小僧の分際でなかなか出来る…兼重ほどの銘刀を持ちながら、全く振り回されていない…」

「アンタこそ、流石学園でデケェ面してるだけあらぁな…てぇした剣腕だ」

刃を挟んで睨み合いつつ、互いの剣の腕を称え合う。

が、それも束の間。

「おりゃあぁあっ!」

今度は蹴足で宜虎が押し返した!

二歩、三歩とよろめく翡翠。

そんな彼目掛けて横薙ぎ!

が、これを翡翠は刃で受け太刀し、体勢を崩した宜虎に対して、逆に横薙ぎを見舞う!

「くっ!」

咄嗟に飛び退く宜虎。

だが遅い!

「うぐあっ!」

浅いものの、翡翠の川蝉は確かに宜虎の腹の皮一枚を斬った。

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