天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
脱兎の如く学食を離脱する捜査隊の面々。

「逃がすか!」

追おうとする疾風を。

「放っておけ」

翡翠が止めた。

「まずは顔見せ程度…俺達が動いていると知れば、連中も迂闊には動くまい」

「どうかな?」

疾風はまたヘルメットを外す。

「そんな計算が働く訳ないだろう。スペシャルバカとその一味だぜ?」

「…………」

しばらくの無言の後。

「確かに」

翡翠は薄く笑った。

「スペシャルバカと発明馬鹿…思考は同じか」

「一緒にすんな」

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