天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
一方捜査隊の面々は、渡り廊下の辺りまで逃げていた。

「やれやれ…だから嫌だったんだ…翡翠教諭まで動き始めたではないか」

愚痴るのは皇帝。

「おっかないな、あの侍は…よくあんなのと張り合うな、宜虎」

筱萠も呼吸を乱しながら言う。

「でもお陰でぇ、臨場感バッチリの写真が撮れたよぉ、これでもうちょっと丹下 龍太郎がフルボッコになってる絵があればねぇ…」

あの状況下で写真を撮っていたとは、流石ヴリトラ、ジャーナリスト魂。

「宜虎は怪我はない?龍太郎はいいや、別に」

美葉の言葉に龍太郎が激怒するが、誰も取り合わない。

せっかく体張って守ったのに。

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