good night
『ギィー・・・』
古びた屋上のドアは
耳が塞ぎたくなるような音がする。
開けたドアから
まぶしい日差しが射す。
あたしは一歩ずつ屋上へと進んだ。
でも緊張って言うより
ドキドキしてる自分が
いる気がするのは気のせい?
決してキレイとは言えない屋上。
落書きがたくさんある屋上。
古くなった机やイスが
たくさん積み重ねてある屋上。
ここが尾川玲の場所。
なんだか人のヒミツ基地を見つけた気分。
でも誰もいない。
尾川玲もいない。