ハーレム ブラッド
遠足
晴れ渡る空


本日は学校行事『遠足』



「今から自由時間で12時半にバーベキュー会場に集合です…って…

聞いてない…ぐすっ。」


生徒たちは友達同士でわいわい話す。


「もう良いです…ぐすっ。

解散してください…ぐすっ。」



ドドッ…


生徒たちは一斉に散らばった。



「で…なんで咲子がいるのかしら?」


「私は一般客として遊園地に来たんです。

まぁ…幸大さんたちのバスの上に乗ってましたけど。」


「まぁまぁ、仲良くしようよ。

幸大君とのデートなんだし。」


「その幸大は他の女にかまけてるわよ?」

姫野の目線の先に幸大は居た。



「先生、どうぞ。」

幸大が桂木に飲み物を渡す。

「ううっ…

岡田君は優しい…ぐすっ。」

「ほら…泣かないでください。

あ、今日は一応ハンカチ持ってきてるのでどうぞ。」


「ありがと〜。

ぐすっ。」


桂木がなんとか泣き止む。


「生徒は私の話は聞いてくれないし…

私も統率力なんかないし…」


「先生、大丈夫ですよ。

皆も大事なところは聞いてますし。


それに生徒の先頭に立つだけが教師じゃないですよ?


生徒たちと一緒に歩むのも、

生徒たちを後ろから見守るのも、


教師として必要な人材ですから。」


「ううっ…

岡田君!

なんて良い生徒なの…」
< 125 / 500 >

この作品をシェア

pagetop