ハーレム ブラッド



「私も一緒で良いの?」

バーベキュー会場での昼食に桂木も幸大たちと同じコンロを使う。


「そんなことを言ったら私は部外者ですよ?」

咲子が言う。

「食事は一人でも多い方が楽しいよ、先生。」

クーニャが言う。

「それに教師に分配される材料は私たちのよりも高級みたいね…」

姫野が言う。

「それは…


でも…3人とも岡田君との仲を邪魔されたくないんじゃないかなって…」


「確かに私たちにとっては邪魔ですが、幸大さんが誘ったのに文句など言えませんよ。」

「咲子、それを世間では文句と言うんだ…


とにかく気にしないでください。


それに他の先生たちと食べてたら余計な仕事や、気遣いで先生が食べれなくなるのは眼に見えてますよ…。」

幸大が言う。

「でも…やっぱり若い人たちだけで…」

「先生も十分若いですよ…」

幸大が言う。

「ほら、幸大君。

ここで最後の一押ししないと。」

クーニャが言う。

「幸大の甲斐性の見せどころよ?」

姫野が言う。

「幸大さん…失敗したら幻滅です。」

咲子がプレッシャーをかける。


「えと…先生。」

「やっぱり…居ない方がいい?」

「そうじゃなくて…


俺は先生と食事がしたいんです。」

ぎゅっ。

幸大は桂木の両手を自分の両手で握る。


ぎゅぅっ!

「いってぇ!?

なんか、最近やたらとつねられてる気がする。」
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