ハーレム ブラッド
しばらくして



「集合時間まではあと30分です。」

咲子が言う。


「あと一つか二つだよ?」

クーニャが言う。

「とは言っても…このメンバーだと、オバケ屋敷くらいだけど…」


姫野が桂木を見る。


「〜〜〜!」

ブンブンブンブンッ!


桂木が涙目で首を激しく横に振る。

「べつにそこまで言うなら行かないですよ…」

姫野が言う。

「最後の乗り物はもう決めてるよ。」

幸大が言う。


「まさか…これ?」

姫野が言う。


「ああ。

観覧車だ。」


「でもたくさん並んでるよぉ?」


「あの、教師として集合時間に遅れるわけには…」


「私もバスに乗り損ねたら帰れません。」



「まぁ…プレゼントってわけにはいかないけどな。」

幸大は列に並ばずに受付まで行く。


「予約してたんですけど。」

「はい…岡田様ですね?

整理券をお見せください。



…。

はい、どうぞ。」


「幸大君、いつの間に?」

クーニャが言う。

「皆がメリーゴーランドに乗ってる時に。」


「どうぞ、お乗りください。」



係員の指示に従い5人が乗る。
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