ハーレム ブラッド
「そっかぁ…

やっぱり知ってたんだ…」

クーニャの雰囲気が変わる。


「悪いが、血はやらん。」

「榊さんにあげたならぁ〜

私にもちょっとくらい…よくない?」


「榊の時は仕方なくだ。

それにあいつにも二度とやらん。」


「おっかしいなぁ〜

クーニャがお願いするとね?

男子はみーんな喜んでお願い聞いてくれるんだよ?」


「吸血鬼だって知らないからだろ?」

「吸血鬼を化け物扱いなんて酷いよぉ〜」

「化け物とは思ってない。

まぁ悪いイメージが定着してるがな。」


「ふぅん…


そろそろお喋りはやめない?」

クーニャが近寄る。

「なんだろ…デジャヴだ…」

幸大が後ずさる。

「追い詰めちゃった。」

「追い詰められちゃった…と返せば良いか?」


「あははは。

面白いね。

クーニャだって君に痛いことしたい訳じゃないの…」

姫野とは違い押さえ付けずに学ランとYシャツのボタンを両手で外す。


「噛まれた跡があるね…


あれ?

ここを…噛まれたんだよね?」

「ああ。」

「動脈って噛まれたら簡単には血は止まらないんだよ?」

「なぁ…

吸血鬼は何で動脈と静脈がわかるんだ?」


「何となく…かな。

勘って感じよりは本能?」
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