ハーレム ブラッド
それから一週間後


学校


「幸大…最近バイトがうまくいってるんでしょ?


お父さんがスゴく喜んでたわよ。」

帰り道、姫野が言う。

「ああ…まぁな。

とはいえ、お前らと一緒の時間が減ってるからなぁ…」

幸大が言う。


「幸大さんが最近、らしくない言葉を言うのもバイトのせいですか?」

咲子が言う。

「確かに、らしくないわね。

あなたが私たちとのことを肯定するなんて…


おとといだって…いつもより素直に血を飲ませてくれたし。」



「まぁ…色々とあるんだよ…」


「幸大さんが最近、帰ってくると私を抱き締めたり頭を撫でたりします。」

咲子が言う。

「血を飲ませてくれた時もいつもと違って幸大からのスキンシップが多かったわね…」

姫野が言う。


「お前らに…愛情表現はあまりしてないなぁ…って思ったし…


それに…やっぱり会う時間が減ると…な。」


「私たちが恋しくなったと?」

「…。

さて、バイトに行くかな。」

「ま、頑張りなさいよ?」

「頑張ってください。」



「ああ…

この埋め合わせは夏休みに必ずするから。」


「ええ。」
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