ハーレム ブラッド
VAP



「あれ?

今日はなんだか騒がしいですね…」

幸大が言う。


「ああ…幸大君。


実は、北欧本部に泥棒が入ったんだ。」


榊パパが言う。

「泥棒?」


「ああ。

盗まれたものがかなり厄介でね…」

「いったい、何が?」


「吸血鬼の王の血液さ。」


「吸血鬼の王?」


「ああ。

とはいえ、研究材料なだけで使い道はないんだが…

犯人が吸血鬼だと言うからね。」


「吸血鬼の王の血液を吸血鬼が飲むと強くなる…とかは?」


「ないそうだ。


血が暴走し飲むと死んでしまうとか…」


「へぇ…」


「さ、行こうか。」


「え?」


「実は大切な話があってね。」



ガチャッ!


「よっ。」

幸大が言う。


「幸大さん!」

「幸大!


…と、ひげおやじかよ…。」


マリアが言う。


「君たちに重要な話がある。」


3人が榊パパを見る。


「マリア君に沙羅君…二人とも精神的にかなりの回復が見られる。


そこで、治療の最終段階に入る。」


「最終段階ってなんだよ?」

マリアが言う。
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