ハーレム ブラッド
「了見が狭いというか…

男の器が知れるな。」

幸大が言う。


「何だと?」

男たちがイラッとする。


「ふぅ…

わかんないか?」


グイッ。

幸大が桂木と咲子の肩を抱き寄せた。


ズァーッ!

砂が急にソファを型どった。


ドサッ。

幸大が桂木、咲子を抱き寄せたまま座る。



「あら、そう言うこと?


マリア、沙羅。」


姫野二人に耳打ちした。


「は…はい。」

「おう!」


マリアと沙羅は幸大の足もとに座り幸大の足に腕を絡めた。

「にゃるほど。」

「ふふ…」


クーニャと姫野が砂のソファの後ろから幸大の肩へと寄りかかる。


「な!?」

ナンパ男たちが呆気にとられた。

幸大を中心に囲む女性たち。


「ハーレムって知ってるか?

これを見てもまだ、こいつらの彼氏が俺であり一人だと理解できないか?」


「くっ…」

男たちが何か言おうとした瞬間。



「こんの小わっぱがぁ!!」


ドンッ!

桂木祖父がそらから砂浜へ着地した。


「早かったな。」

幸大が言う。


「ぬぉっ!?

貴様…ワシの可愛い孫を良くも手込めにしおったな!」


「そんなこと言うなら…そこの男どもはよってたかって優衣さんに卑猥な視線を送り、舐めるように見て、ナンパしてたぞ?」


「ぬぁんどぅぁとぉぉぉぉ!?」


ナンパ男たちを睨む。


「腐った性根を叩き直してやるわぁ!!」


桂木祖父が逃げるナンパ男たちを追いかけて行った。
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