ハーレム ブラッド
「ということで余裕のある幸大さんが嫌ならば本人に直接言えば良いと思いますよ?


まぁ、嫌ならば。」

咲子が不適に笑う。

「…。

はぁ…。

今日は遅いし帰るわ。」

姫野が言う。

「私も帰るね。」

クーニャが言う。

「マリアちゃん、私たちもそろそろ帰ろう?」

「おう!!」




部屋には桂木と咲子が残された。


「ね…ねぇ?」

桂木が言う。

「なんですか?」


「幸大君とはどこまで…その…男女的なそういうことを…したのかな…って。

気になって…」

桂木がもじもじしながら言う。

「ふぅ…。

気にしすぎですよ?


幸大さんは確かに私たち女性陣同士のバランスは気にしなくなりましたが、性格の根本は何も変わってませんから。


バランスがなくとも、幸大さんには男女としての関係の境界線はまだ、維持してます。

まだ、です。」

「そ、そうよね…。」

桂木が安堵した。


「まぁ、幸大さんとの関係が大人の関係に発展していても他の人には言いませんよ。」

「え?」

「幸大さんは好きですが、あなたたち他の人はライバルですから。


話して幸大さんを取られたなんてことは嫌ですので。」

「うん…。


じゃあ、私も帰るね?


あ…これ、新刊。

置いてくね?」


「はい。

ありがとうございます。



私たちの仲の良さはBLで繋がってると思ってくださいね?」

「うん。

新刊が出たら必ず貸すから。」

「よろしくお願いいたします。」

咲子が深々と頭を下げた。
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