ハーレム ブラッド
能力
時を同じくしてVAP


巨大なモニターの前に幸大と榊パパがいた。

モニターには中年男性の姿。


『人払いは済んだのかね?』

男性が言う。

「はい。


会長。

彼が無限の血液を持つ人間です。」


榊パパが言う。

『岡田君…だね?

君の能力やお友だちのことも色々と聞いているよ。


私は翡翠の眼の吸血鬼。

VAPの会長だ。』


「どうも。」

幸大が頭を下げた。

『君はヨーロッパに現れたという吸血鬼を知っているかな?』

「はい。

体長が2、3メートルの吸血鬼ですよね?」


『うむ。

この映像を見てほしい。』


モニターが切り替わる。


『音声は記録されていなかった。』


そこには例の吸血鬼であろう怪物が人を襲っていた。


最後はすなあらしになってしまった。


『これは、VAPが派遣した討伐部隊が残した映像だ。


見ての通り全滅した。』

「全滅!?」

『ああ。

この怪物は吸血鬼からも血を吸う。

吸血鬼を殺すもっとも手っ取り早い方法だ。

そして人間も死んでしまう。

この怪物は吸血鬼同様、牙を通じて吸血する。

そして、奴の爪からも血を吸う。』

「爪から!?」

『捕まれば終わりだ。

そして怪物も吸血鬼なみの回復力を誇っている。』
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