ハーレム ブラッド
そんなんじゃ、物足りない
『あれ?

夢か?


確か…死んではいなかったはずだが…



何だか暖かい。


元気の出てくる暖かさだ。



ずっと…この温もりに包まれていたい。


…一生。



…。

あれ?


眼が覚めるのがわかる。

ああ、この意識がぼやけている。


起きたら病院か…?

眼を開ければわかるか…』



「うぉっ!?」

ズキンッ!

「いってぇ!」



「幸大さん…何を一人で騒いでるんですか?」

咲子が言う。

「眼を開けていきなり蒼く光る瞳と眼があったら驚くだろ。」


「大袈裟ね。」

姫野の声。

「そーだよ?」

クーニャの声。

「私たちの方がもっとビックリしたんだから!!」

優衣の声。

「御体は平気ですか?」

沙羅の声。

「やっと起きたのか…」

マリアの声。

「皆、いたのか…」

幸大が頭だけ起こした。


「何やってんだ?」

全員が幸大に抱きついて寝ていた。


「つーか、怪我人に乗っかるなよ!!」

「大丈夫よ。

折れてたのは肋骨だけだから。」

姫野が言う。

「それよりも幸大君は私たちに謝ることがあるよねぇ?」

クーニャが言う。

「榊さんのお父さんから全部聞いたんだから!!」

優衣が言う。


「ああ…優衣が駄々っ子モードだ…。」

幸大が言う。


「本当ならこのまま肋骨に座ってマウントをとって顔面を数えきれないほど殴打したかったんですよ?」

咲子が言う。

「ガチで死ぬわ!!」

幸大が言う。
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