ハーレム ブラッド
「怪物のような体になったのも吸血鬼の王の血の力に耐えきれず…破壊され、そしてアロン・ディ・クラントの持つ吸血鬼としての回復力。

その2つが繰り返され、やがてあのような巨体を作り出した。


彼の生前の写真だ。」


「白人のイケメンだな…」

幸大が言う。

「つまり、今回の犯人と以前、吸血鬼の王の血を盗んだ者は同一犯。

まぁ…報告は以上だ。


何か質問とかはあるかね?」


「いえ、ないです。」

幸大が言う。

「では、次は医者として…だ。


君は…肋骨が折れ、肺にも突き刺さっていた。

君の能力で出血はなく手術も成功した。


が…君は怪我人だ。


それから、その右腕。


骨が縦に割れている。」


「マジですか!?」

幸大が言う。

「ああ。

君の拳も複雑骨折だ。

ヘリコプターから見ていた限り、君の使った技は負荷が大きい…違うかね?」

「まぁ…音速以上で血液を放射しますから。」


「はぁ…

私が姫野たちのことを心配し君を怪物の元へつれていったから強くは言えんが…あれほどの無茶をするなど思いもしなかった。


一歩間違えば死んでいた。

わかるね?」

「はい…」

「まぁ…退院は一週間もせずにできる。


まぁ…肋骨はともかく右手は直るのには時間がかかるし大変だが…幸いにも君には面倒を見てくれる者がたくさんいるからね…。

まぁ…お大事に。


それから…本当にありがとう。」

榊パパが病室を出ていった。
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