ハーレム ブラッド
「幸大さんは去年、クーニャさんが優勝したのを知らなかったんですか?」

咲子が言う。

「ああ。

後夜祭は自由参加だからな。

去年は帰って寝た。」


幸大が言う。



『さて、お二人とも、おめでとうございます!!』

司会者が言う。


『みんな〜。

選んでくれて、ありがとね!!』

笑顔で手を振るクーニャ。

『クーニャを選ぶ人がいるなんて見る目がないわね。』

姫野が言う。



『さて、優勝した喜びをお二方は誰に伝えたいですか?』

『幸大君!』『幸大よ。』


2人の声が重なる。

『同一の方を指名ですか?


噂は聞いてますが、複数の女性を侍らす悪漢だとか…』


『幸大君は良い人だよぉ〜。』

『悪漢ではないわね。

甲斐性なしだけど。』

『さて、その羨ましい限りの野郎はどこですか?』

ステージから見回す。


「ここだ!!」

幸大が声を張り上げた。



幸大の周りにいた他の生徒が離れる。


『すでに3人も女子を侍らすくそやろうです!!

しかも、あれは教師の中で最も可愛い桂木先生!?

先生までがあいつの毒牙に!?』


「司会者!

私情を挟みすぎだろ!!」

『うるせー!


まぁ…続けますが、お二方、その彼に一言ずつお言葉をどうぞ!!』
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