ハーレム ブラッド
「仕方ないわね…」

姫野が離れる。

「意外にすんなりと引き下がりましたね。」

咲子が言う。

「あれ以上幸大といたら…

とにかく…私はキザな台詞とかに弱いのかしら…」

姫野が言う。

「幸大君に言われたらもうドキドキだもん!!」

優衣が嬉しそうに言う。

「あ、妄想の世界から帰ってきた。」

マリアが言う。





幸大とクーニャは向かい合う。


「クーニャ…一緒に踊ってくれますか?」

「うん…」

伸ばされた幸大の手に静かにクーニャが手を重ねた。


「幸大君、もうちゃんと踊れるんだ〜。」

クーニャが言う。

「物覚えは良い方だからな。」

「フォークダンスって意外に難しいにゃ〜。」

「物覚えと言ったらもうじきテストだな。」

「嫌なことを思い出させるとは酷いにゃ〜!」


「冬休みを削らないように勉強しろよ?」

「幸大君に教えてほしいなぁ…」

「それは無駄だと思うがな。」


「なんで?」

「横道にそれるのは明らかだ。」

「そう?」

「クーニャはイチャイチャしない自信があるか?」

「うっ…」

「俺にはない。」

「ふぇ?」

「クーニャが可愛いから勉強なんか手に付かないからな。」

「ふにゃっ!?

い、いきなりそんなことを…」

「でも事実だし。」

「む〜。

あ…」

「何だよ?」
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