ハーレム ブラッド
数時間後


姫野たちが目を覚ました。


「つまり、いきなり男たちが乗り込んでこの催眠ガスを使用した。

ということだね?」

榊パパが言う。

「はい。

そこからは私たちは眠ってしまったので…」

咲子が言う。

『だが、其奴らは幸大を丁重に扱えと言っていた。』

「ということは幸大に危害は加えないってことね。」

姫野が言う。

「簡単に言うなら幸大君を崇めてる吸血鬼の集団だし…」

優衣が言う。

「むしろ、VIP待遇かもよ?」

クーニャが言う。

「幸大さんなら…きっと心配いらないですよね?」

沙羅が不安を掻き消すように言う。

「大丈夫だろ、幸大なら。」

マリアが言う。


『そなたらも考えが甘いな。』

ヴァンが言う。

「どういうことですか?」

咲子が言う。

『本当に危ぶむべきは幸大の安否ではない。


幸大が其奴らの味方になるかどうか…だ。』

ヴァンが言う。

「幸大がなるわけないわ。」

姫野が言う。

『その理由は?』

「幸大君は私たちを最優先するから!」

クーニャが言う。

『ふぅ…

幸大を連れ去った者たちは吸血鬼を尊重し、人間を卑下するのだぞ?

幸大が其奴らの味方になろうとも…そなたらを傷つけることはない。

違うか?』
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