ハーレム ブラッド
「性格…か。

納得しかできないな。」

幸大が言う。

「それよりもここ、ワンルームじゃない。

寝るときはどうしてるの?」

姫野が言う。

「もちろん一緒の布団で…」

「嘘を言うな!!

別々の布団で寝てる。」


「…そう。」

姫野が疑いの眼差しを送る。


「それよりも、

眼の色って他にはあるのか?」

幸大が話題を変える。


「緑の眼があるよ。」

クーニャが言う。

「翡翠の眼の吸血鬼です。」

咲子が言う。

「吸血鬼の中でも特殊よ。」

姫野が言う。

「特殊?」

「ええ。

温厚な性格だったりすると翡翠の眼になるらしいわ。


友好的で優しいって聞いたことがあるけど見たことはないわね。」

姫野が言う。

「それから、血を吸わなくてもしばらくは死なないんだって。」

クーニャが言う。

「私たちは1週間に一回吸わないとやつれ、大体一ヶ月で死に至りますから。

でも翡翠の眼の吸血鬼は一ヶ月に一回吸えば良いそうです。

吸わなくても半年は死なないと聞いたことがあります。」


咲子が言う。

「よく、一途な吸血鬼って呼ばれるわ。」

姫野が言う。

「一途な?」
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