ハーレム ブラッド
「でも良かっただろ?

そのラブレターの中から彼氏を作れば俺のところに来る必要もない。」


「良いのかしら?

幸大の言う私たちみたいな高嶺の華と会話する機会は二度と来ないわよ?」

「そうだよぉ〜?

幸大君の人生から私たちは消えちゃうんだよ?


きっと味気ないよ?」



「お前らみたいな奴らは咲子一人で十分だ。」


行正の前で吸血鬼とストレートには言わない。


「むぅ〜!

私たちが本当に、幸大君の知らないどっかの誰かと付き合っても良いんだ!?」

クーニャが怒る。


「別に誰と付き合おうが良いっての…」


「そう…


じゃあ、私たちは二度と幸大のところには来ないわよ?」


「そうしてくれ。」


バンッ!

クーニャが机を叩いて立ち去る。


「だったら…

学校では二度と口をきかないわ。」


ガンッ!

姫野が椅子を蹴る。


「うぉっ!?」

ガタァンッ!

椅子ごと幸大が転んだ。



「いってぇ…」


「幸大、良いのかよ?」

行正が言う。


「ああ。

俺としてはあいつらとは関わらないのが一番だからな。」


「まぁ…

幸大にとってはな…

もったいねぇけど。」


行正の言葉に姫野とクーニャは疑問を抱きながらも席に戻る。
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