ハーレム ブラッド
「そろそろ帰るか?」

行正が言う。

「そうだな。」

「そうしましょう。」


3人がゲーセンを出る。


「じゃあな。」

行正が駅に向かって歩く。

「行正さんは電車通学なんですか?」

「チャリの時もあるけどな。

今日みたいに放課後に駅前に来るときは電車らしい。


って言っても隣の駅だから遠くはないけどな。」

「そうですか。」

「さ、帰ろうぜ?」

「帰りにスーパーに寄らないと冷蔵庫が空です。」

「空になる前に言えよ…」

「手、繋ぎませんか?」

「嫌だ。」

「なぜですか?」


「恥ずかしいから。」

「なら問題ないですね。」


ぎゅっ。


咲子が手を繋ぐ。

「何が問題ないんだよ…」


「幸大さんが私を嫌いならば手を繋ぐことに問題はありますが、ただたんに恥ずかしいというだけなら嬉し恥ずかしのCGイベントですよ?」

「お前はゲームのやり過ぎた。」

「…。

でもこう言うときってハプニングイベントと言うか、爆弾イベントみたいのが現実でも付き物みたいですね。」


「何のことだ?」

「あれ、姫野さんですよね?


お隣は、彼氏のようですが。」

正面から歩いてくるその姿に間違いはなかった。
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