シンクロニシティー
魂が抜け出てしまったみたいに、呆然と立ち尽くしたままのシュウに、
「何だ、お前。知らねぇのか」
呆れたように言って、神崎はわざとらしくため息を一つこぼす。
「お前の押し付け慈善事業は、不幸な女を救うどころか、とどめを刺してんだよ。そうとも知らず、自分だけのうのうと生きてるお前は幸せもんだよなぁ。
そして、救いようのないバカだ。
一旦甘い蜜の味を知ったら、それを失った時どうなるか、そんなもん簡単に想像つくだろーが」
「僕は……僕は救いたいとか、そんな大それたことは考えてなくて」
「何の考えもなく、可哀想な身の上の女を同情で抱いたのか? それはそれでどうよ?」
止めて欲しい。こんな揚げ足取り。
過去をほじくり出して、シュウを執拗に責めて、そうして神崎は楽しんでいる。
「何だ、お前。知らねぇのか」
呆れたように言って、神崎はわざとらしくため息を一つこぼす。
「お前の押し付け慈善事業は、不幸な女を救うどころか、とどめを刺してんだよ。そうとも知らず、自分だけのうのうと生きてるお前は幸せもんだよなぁ。
そして、救いようのないバカだ。
一旦甘い蜜の味を知ったら、それを失った時どうなるか、そんなもん簡単に想像つくだろーが」
「僕は……僕は救いたいとか、そんな大それたことは考えてなくて」
「何の考えもなく、可哀想な身の上の女を同情で抱いたのか? それはそれでどうよ?」
止めて欲しい。こんな揚げ足取り。
過去をほじくり出して、シュウを執拗に責めて、そうして神崎は楽しんでいる。