シンクロニシティー


「そうだな。
 動物園とか、水族館……とか?」

 私がシュウの『罪なほどの美しさ』について思いを馳せている間にも、シュウの中では一方的に会話が進行していたようで。

 どっか行く、という提案は、既に候補地の選択にまで突入していた。
 行くことに同意などしていなけれど、行く方向で話は進んでいるらしい。

 まぁいいけど。
 だって、行きたいし。


「え? あ、うん。
 でも暑いしなぁ……」

 慌てて答えれば、

「じゃ、海は?」

 と言って、似合いもしないのに、ちょっとエッチな笑みを浮かべて私を見る。


「無理だよ、水着持ってないもん」

 言いながらも、残念無念で目を伏せた。

 シュウと海行きたいなぁ。
 まるでデートみたいじゃない。


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