シンクロニシティー
シュウ、好きです、この気持ちを何とかしてください。
初恋なんです、もうこれ以上無理ってぐらいにあなたに夢中です。
そう伝えられたら、
どんなにいいだろう……
けれどシュウの答えはわかりきっているから、言えないのだ。
さすがの私も、負け戦とわかっていてわざわざ挑むようなバカではなかったみたい。
そんな利口な自分が恨めしくもあるけれど、命を繋いでくれているのも事実。
露骨に拒絶されでもしたら私、きっと死んじゃうもの。
「下手クソ」
ボソリ、シュウが呟いて、意地悪な笑みを見せた。
「え? えー? 何が?」
「何って……キス」
鳩尾に正拳がクリーンヒットしたような衝撃を心に食らった。