心霊実体験談
『ひぃっ』と言葉にならないような声をあげ私に抱き付いてきたA子チャン
皆はA子チャンが指を指す先に目を向けた
そこには樹齢何百年はするだろうと思われる木の根元に一人の男性が背を向け座り込んでいた
『みんなにも見えるなら平気なんだよね?』と言いながら震えるA子チャンだったが近づいて来た私達に振り返りもせず、ただただ座り込んでいる男性に異様さを感じていた
男性の横を通り過ぎる時に本物の人間なのだろうかと様子を見ながらだったが下を向いたままの姿では解らないまま…
男性から離れた場所まで来て男子が『こんな人気の無い時に普通なら俺らが通り過ぎる時少しは顔上げたり何か行動起こすよな?あの人全く動かなかったけど人間なのか?』と私と同じ事を皆も考えていた
普段、霊の存在を否定的な男子も[こっくりさん]をやってからの異様さは普通では考えられない 恐怖に変わった事を話してくれた
この異次元空間から早く出なくては…
強風で背中を押されながら私達は更に奥へと向かう