シークレット・シュガー
彼氏は欲しい。
恋もしたい。
エッチもしてみたい。

そう思うけど、男が苦手だった。
特に、合コンで出会う男が。

ゆっくりと友達から仲良くなるなら、まだ普通に話せるんだけどね。

でも、どんなに親しい男でも、相手に異性として意識されると壁を作ってしまって、嫌われる行動をとりたくなる。
そんなこんなで、まともな付き合いもできないまま、28歳の誕生日も過ぎていた。

あたし、一生、独りなんじゃないかしら。
そんな思いを、水と一緒に流した。

◇◆◇

愛想笑いを続けて3時間。ようやくお開きとなった。
お店を出ると、店と外の温度差でブルッと体が震える。息が白く染まった。

この3時間で得た情報は、あのしつこい男がたっくんと言うらしいってことぐらい。
他の女子がそう呼んでいたんだ。
本名は聞いたけど、興味ないから忘れた。
半ば無理やり、たっくんと交換させられたアドレスは後で消してしまおう。
そんなことを考えながらも、これで帰れると思うと、心なしか気持ちが浮上してくる。

さようなら、たっくんとやら。

でも、甘かった。
年下とはいえ、あたしよりもずっと異性慣れした男たち。
クリスマスを目前にして、気に入った女は離さないってことか。

帰り際、たっくんが、「二人で飲みなおさないか」なんて囁いてきたんだ。
その瞬間、背中がゾゾッとしたわよ。
好きでもない男の息が耳にかかるなんて……!
思わず、手で耳を塞ぐ。
これ以上この男と一緒にいて、挙句の果て、バージン奪われるなんてなったらあり得ない!!

あたしはなんとか逃げようと頑張っていた。
こんなことなら愛想笑いもせずに、無言を貫き通せばよかった~!!

「あの、すみません。明日は朝から用事があるので帰ります」
「そんなこと言わずにさぁ……」
「ホントに、あの」
「いい雰囲気のバーを知ってるんだ」

男は強引にあたしの肩を引き寄せ、皆とは違う方に向かった。
しかも、勝手に他のメンバーに「二人で飲みに行くから」なんて言ってるし!

「ちょっと、本当に困り……」

ます、と言いながら、男を押しのけようとした時、

「おい、嫌がってるだろ」

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