色をなくした世界
季節が揺れる
雄大が雪乃の元を離れ・・・・3年が過ぎた。



あの日言われた事を雪乃はこの3年何度も思い出している。


けれど・・・・いつだって雄大が友達として大事なのか、異性として大事なのか分からなかった。


分からないまま時だけが過ぎて行った。



「雪乃!!今日飲みに行こう」



一馬が雪乃に声をかける。




あれから一馬には何度も付き合えないと断っているが・・・一馬は飲みに誘っては口説くを繰り返してくる。




けれど・・・こんな関係も終わりにしなければ・・・そう思った。



「飲みじゃなく、付き合ってほしい所があるんだけど・・・良い?」



雪乃の様子に何か違った所を見たのだろう・・・一馬の顔は曇るが、嫌とは言わなかった。



「仕事終わったら会社の前で待ってるよ」



そう言うと席に戻って行った。
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