彼は、理想の tall man~first season~

「やっぱり――間違いない」

「あんだ、本当かよ?」

「・・・・・・うん」


約1週間振りに見た姿が、こういう情景だって、先週の私には寝耳に水だろうな。


『大事にする』って、あの日空港でそう言ってくれたのは――なんだったんだろう?

お父さんにも、電話ではあったけれど――きちんと挨拶をしてくれたのに。


そういう事って、30歳にもなれば、簡単に出来てしまうものなのかな。

どれが本心で、どこが嘘だったのか――私には全く解らなかったけど。


「でも美紗が、ただからかわれただけってことはねぇんじゃねぇの?」

「なん・・・・・・で?」

「理解出来ねぇ」

「な・・・・・・にが?」

「だって考えてみろ。付き合ってんのに連絡してこねぇ。挙句女連れてお前がいる場所に兄貴も連れてわざわざ来るって。どういうことだ? そこになんのメリットがあんだ?」

「そんなの、私が聞きたいよ」


何をどう捉えたらいいのか――確かにこれを判断材料にするには、微妙に完成度が低い気もするけど。

でも、2人で私をからかっていたということなら――それだったら、この現状は納得がいく。
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