彼は、理想の tall man~first season~

でも、そう簡単には、行かないものだよね。

四六時中一緒な訳でもないんだし、やっぱり慣れるには、それなりの時間は必要不可欠だ。

あのマスターとだって、最初から言いたい放題って関係でもなかった訳だし。

今のような関係を築くに至るまで、やっぱり時間はそれなりにかかった。


ここでメゲていたら、明るい未来なんてない――。


それに、多分、敦君だって、私に気を遣ってくれている部分だってあると思う。

尚輝とくだけて話す場面を目の当たりにしている私としては、敦君の方も私に完全に――って感じではないと思うんだ。

お互いにやっぱり微妙な距離感を持っていて、微妙な壁をまだ壊せていない。

それには、やっぱり――もっとお互い一緒に過ごす時間が必要なんじゃないのかな。


この後――?

いやいや、出張明けでお疲れ状態の敦君に、これ以上の時間の拘束はキツいでしょ。

一緒にいたいけど、マンションに着くまでがリミットだよね。
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