彼は、理想の tall man~first season~
ちょっと歳とったな――とか、余計なことを思って、なんか勝手に、切なタイム。
――って、そんな時間ないんだった!!
スタッフルームに入り、ピアノの鍵と、昨日見立てておいた譜面と新たに譜面を探し出し。
昨夜、久々に弾いた、お店のピアノの前に立った。
お店を閉めた後、マスターは酔っていても、ピアノだけは自分で磨いて、きちんと鍵を掛けて管理している。
そういう所だけはマメで丁寧なんだよな――とか思いながら、蓋を開けて組立のひと仕事。
セッティングが無事完了して、敦君達の方を見ると、なにか話し込んでいる雰囲気。
声を掛けるのはどうも気がひけて、譜面を開いて私は取り合えず座った。
入場曲とスライドショーの時のBGM曲と歌う曲の伴奏。
候補を合わせたら、それぞれ2曲ある。
尺的な問題と曲のどの部分をどう弾いてまとめるか。
これは、マスターにアレンジを頼んだ方が、得策な気がする。
後でちょっと相談してみようかな。
時間もないから、アレンジに時間を費やすなら練習に費やしたい。
駄目なら最悪夜な夜なここで徹夜して――。
頭の中で予定を描いて、スケジュール的な計画を考えた。