償いノ真夏─Lost Child─
小夜子へ
ごめんな、きっと、また小夜子のこと泣かせてるよな。
俺、小夜子に嘘ついてばっかりで、嫌われてもしょうがないって思う。けど、勝手かもしれないけど、小夜子が好きなんだ。
だから、もう一度チャンスを下さい。
3年後の8月20日、御夜叉祭が始まる前にバス停で待ってる。俺、小夜子を守れる大人になるから。
一緒に、村を出よう。
でも、もし俺がまた約束を破ったら、俺のことは忘れて欲しい。そんな嘘つきな俺なら、小夜子を幸せになんかできないから。
町に行くバスは一本だけ。 その時間まで、ずっと待ってる。