いちばん。

1時間ほど経ったころだろうか…

女の子はゆっくりと目を開けた。

俺は何故だか慌てて手を引っ込めた。

「誰ですか…?」

彼女は状況が呑み込めず目が泳いでいる。

そうだ説明しないと…

「俺、柳龍一。2年A組」

「柳くん…あ、私も2年A組の橘夢花です。」

橘さんっていうんだ。しかも同じクラス…


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