わたしとあなたのありのまま ‥2‥
「ああ、うん。
俺、ダンスやってて。
ちょっとだけテレビにも出てたりする」
言い辛そうに答える。
「へぇ……
ちょっと踊ってみてよ」
無理だとわかっていて、意地悪で言ってみた。
もっと困らせてやりたいと思った。
通行量の少ない田舎道とはいえ、こんな道端で踊るなんてできるはずないだろうから。
けれども冬以は立ち止まると、なんら躊躇うことなく「いいよ」と答え、私の胸に自分の鞄をポスッと押し付けるように渡す。
そして、変なカクカクした動きを始めた。
まるでロボットみたいで、それが凄く可笑しくて、思わず声を出して笑ってしまった。
「それって、ダンス?」
クスクス笑いながらも問えば、「うん、アニメーション」と答える。
よく意味がわからなかったけど、もうどうでも良かった。
本当に面白くて、「すごいよ、人間の動きじゃないよ」と興奮気味にはしゃいでいた。