わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 と、冬以の顔がゆっくりと近づいてきた。
 半分だけ瞼を落とすのを見て、ああ、キスされるんだと思った。

 やっぱり、冬以は奇麗な顔をしている。
 けれど、睫は短いな。
 ああ、手首掴まれたままだし、クッキーも持ったままだ。

 こんな時に私は、
 どうでも良いことばかりを考えていた。


 もう少しで唇が触れる、そう思った時、冬以はピタリと動きを止めてパッチリ目を開く。
 ものすごい至近距離で視線がぶつかり、ほんの少し驚いて目を見張った。


「嫌だった?」

 目の前の冬以が辛そうに苦笑して問う。

「え? なんで?」

「だってほのか、目ぇつぶらないから」

 ああ……
 キスする時って、目は閉じるんだったっけ。

「あ、ゴメン」

 謝れば、「嫌だった?」と冬以はもう一度問う。


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