わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「いいよ、する?」

 そう言うと、冬以は私の手首を掴む手の力を緩めた。
 スルリとほどけて私の右手は自由になる。

 クッキーを座卓の上に置いて、両手を制服のリボンにかけた。
 けれど、すかさず冬以が、再び私の手首を掴んで制す。

 今度は両手の自由を奪われた。


「ほのか……」

 切なげに私の名を呼び、冬以の顔はみるみる歪んでゆく。

 どうして……
 どうしてそんな苦しそうな顔……

「どうしたら――
 ほのかの心は、生き返るのかな」

 冬以の口から出た意味不明の言葉。
 けれどもそれは、私の胸の奥にグッサリと突き刺さった。


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