わたしとあなたのありのまま ‥2‥
「ほのか」
頭の上から呼ぶ声がし、しゃがんだまま振り返るようにして見上げれば、棒立ちの田所が酷く呆れた顔をして見下ろしていた。
「ほのかが嫌なら……
俺、そういうことしないし」
言って、トスンッと腰を落として私の目の前にしゃがんだ。
さらに上体も倒してほんの少しだけ前のめりになるから、田所の目線の高さが私のそれと同じになった。
「だから、照哉たちの邪魔はすんな。
ほのかの気持ちは良くわかったから」
田所は、そう言ってふわりと笑顔を見せる。
なんだよ、急に。
優しいこと言っちゃったりして。
なんか、
私が悪いみたいじゃない。