わたしとあなたのありのまま ‥2‥
「せらちゃん……
山田のこと、本当に好きなんだね」
慰めるつもりなんて、さらさら無かった。
ただ、思ったことがそのまま口から出ただけ。
「本当に好きだったら、その人の幸せを願うべきじゃないですか?」
「そうかな?
せらちゃんのその気持ち、すごく自然だと思うけど。
好きな人が、自分以外の誰かと幸せになって、それでも嬉しいって……
そんなの綺麗ごとじゃない?」
この時の私は何故だか不思議なほど冷静で、淡々と、然も尤もらしげに語った。
偉そうに――
と、言った直後に恥ずかしさによる後悔がムクムクと湧いてくるも、時既に遅しであった。
「きっと今頃山田は、私にふられて本当に良かったって思ってるよ」
「秋山先輩、優しいですね」
言ってせらちゃんは、まだ微かに苦悩が残る顔で、それでも穏やかに微笑んだ。