わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「山田め。
 アイツはほんっとおしゃべりだなぁ、男のくせに」

 彼女の前で彼氏の悪口とか。
 もっとちゃんと働けよ、私の脳ミソっ!


 けれど、せらちゃんは困ったように苦笑すると、

「違うんです、山田先輩は何も。
 一年生の間でも結構噂になってて。
 その……田所先輩のこと」

 消えそうな声で言った。


「ああ、そっか。
 田所、一年の女子にも人気なんだ」

「はい」

「どうせ私なんかには勿体ないとか言われてたんだろうな」

 そして私はまた、惨めったらしいことを言う。


「私はそんな風に思わないです。
 秋山先輩、すごく素敵だと思います。
 素直だし、裏表がないっていうか。
 話してて、心地いいです」


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