わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「うん、平気。
 私だって田所に一杯甘えるから」

 剥がされた手はベッドの上に大事そうに置かれ、その上に田所の手も重なる。

 ドクンドクンと、心臓が激しく躍動し始め、身体まで揺れているように感じた。



 本当に。
 何度間近で見ても飽きることがない、完璧な顔。

 奥二重なのにパッチリした、丁度良い大きさの目で見詰められたら、うっとりと夢心地になる。
 引き締まった口元が、時々緩む度にツンと胸がときめく。

 目の下に張り付いた絆創膏が邪魔くさいけれど、それが少年っぽい可愛らしさを演出しているような気もするから我慢する。



「どうやって?」

 不意に尋ねられて、訳がわからず「え?」と聞き返した。

「どうやって甘えんの?」

 もう一度尋ねて、田所はクイと両口角を引き上げ意地悪い笑みを見せる。


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