トランキライザー

 葵とかにバレたら面倒なことになりそうだしな。

 天井を見上げ、ソファの背に体を預けた。

「ねぇ、店長」

「なんだ?」

「俺ってさ、仕事ばっかりしてたかな?」

「なんだ、急に」

「ん?なんとなく」

「さぁな、おまえくらいの歳の奴ってのはこれくらい普通なんじゃないか?ここは不規則な上に多少なり忙しい時があるけど、時間数にしたら、そんなに働いていないと思うがな」

「・・・だよね」

 ふと、つぐみに前に言われたことを思い出していた。

『圭斗は働きすぎだよ。もうちょっと一緒にいる時間があればいいのに』
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