トランキライザー

 疲れた体にアルコールがいい感じに滲みた。

「んで、昨日ヤったの?」

「ん?」

「とぼけんなって。葉月の友達とだよ」

 ニヤニヤとビールを飲みながら、敦志は言った。

「なんだ。出てったのバレてたんだ」

「いや、俺は気付かなかったけどな。匠が気付いた」

「あー、あいつか」

「あのタイミングは確実にヤりに行っただろって言ってた」

 匠の言いそうなことだ。

「まぁ、あいつとナンパしてた頃そんなんだったしな」

「・・・別れたのか?」
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