トランキライザー

 俺は持っていたグラスの焼酎をグイっと飲み干した。

 もう一度瓶から、新しく焼酎を注いだ。

「それで、ついに見切りつけたってわけか。なるほどな」

 そう言いながら、敦志はうんうんと頷いていた。

「何納得してんだよ」

「いや、だから昨日来たんだなーって思ってさ。どうりで手が早いわけだよな」

「・・・ヤってないから」

「へっ?」

「だから、ヤってないから。確かに一緒に店出たけどヤってないし」

「なんで?」
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