トランキライザー

 音を立てないよう、ゆっくりとドアノブを回し開けた。

 物音はしない。

「ふぅ」

 安堵のため息をつきながら部屋の中に入った。

 扉を開けきると、つぐみはベッドで寝ていた。

 でも何かが違う。違和感を感じたが、すぐに分からなかった。

「・・・あっ」

 つぐみの寝ている寝具が代わっていた。色は前と同じ白色だけど、模様が違っていたことに気が付いた。それと同時に自分の発した言葉を思い出した。
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