甘く、甘い、二人の時間
ふと、私の背中を撫でていた拓海の大きな手が、左手を握る。
指を絡める様に優しく、指先を刺激する。
「……?」
――何?
拓海の背中にまわっていた私の左手。
自由になって、何か、違和感?
「――これ…」
自分の見た物が信じられなくて、思わず拓海の顔を見上げる。
「クリスマスに旅行を計画したのは、この為。まあ、結局行けなくて、菫を怒らせただけだけど。」
「…拓海。」
この為って?
これって、つまり。
答が欲しくて見つめていた拓海の顔が、赤く染まっていく。