《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「あ、リュージさん……!」



筋肉痛とか、わざわざ
洸さんにアピールしなくても
よかったのに。



そう思ったけどもちろん
手遅れで、



「筋肉痛?

やけに動作がぎこちないと
思ったら、そういうことか」



「すっ、すみません……」



ジロッと睨まれて、ますます
縮こまってしまうあたし。



「普段から何の運動も
してないからだ。

オレだって同じレッスンを
受けてきてるが、筋肉痛
なんてなったことなかったぞ」



「は、はい………」



そうなんだ。

やっぱり、さすが洸さん――
何をしても、あたしなんか
より数倍スムーズに
こなしちゃうんだな。


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