《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
こればっかりは、
そう答えるしかない。



洸さんがあたしを誘う理由
なんてちっともわからない
けど、何があったって、
あたしにモデルなんて
できるわけがないんだから。



「あたしがモデルなんて……
ありえません。

お引き取り下さい」



キッパリ断って、帰って
もらおう。



あたしの心はそれで
決まってたのに、洸さんは
キラリと瞳の奥を光らせて言う。



「どうしてだ? 何か
できない理由でもあるのか」



「理由って……そりゃ
大ありですよ。

あたしはそんなのやった
こともないし、興味もないし、
それにあたしはフリーターで、
バイトがあって……」


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