ふるむーん【超短編】
嘘っぽい言葉を言いながら私たちは佳祐の家まで帰る。


「泊まってって」

「分かった」

「ケンカもうしないって約束しよう」

「無理だよ」

「なんで?」


佳祐が聞き返してくる。


「だって、」

「何?」

「私が素直になれないから」

「そんな所も可愛いんだよ」



今日は私も佳祐もちょっとおかしい。


でも、それを知ってるのは

星空と一番キレイに輝いている満月だけ。





「佳祐、ごめんね」



私から抱き付きながら佳祐に謝る。





ねぇ、佳祐?



好き


好き



大好き








【終わり】
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