LOVE LOVE LOVE


キーンコンカーンコーン
と最後のホームルーム終わって
私はひとりで帰った。


思い出す、あの日のことを。


忘れなくちゃいけない思い出。
一生 思い出せない思い出。


そんなこと思っているうちに
私のうちの近くの路地に出た。


すると 誰かにぶつかってしまった。
「あ、すみません」


「俺もわりかったわ。
怪我してない?」

ぶつかった人は
普通にかっこよくて
性格も良さそうだった。

制服はー…
あれ?同じ学校?
私は全員ほとんど顔を覚えてるのに
見たことない人だった。

「あ、あのっ!」

私は聞きたくてつい声が
大きくなってしまった。

「え?何?」

「同じ学校だよね?転校生?」

「…さあ?内緒。」

笑顔で言われた。

その時の笑顔があまりにも
綺麗でかっこよくて
つい見とれてしまった。

「おーい。」
私の顔の前で手を振って
私は我に帰った。

「あ、ごめん。
ぼーっとしてた。」

「面白いな。あんた名前は?」

「折原未悠。」

「未悠かあ。
俺は下畑陸斗。よろしくな。」

「あ、うん。よろしくね」

「じゃあ俺帰らなきゃ。またね」

「うん、ばいばい」


これが私と陸斗の出会いでした。


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