夏の空~彼の背中を追い掛けて~
ブブーーン。
ブブブブーーン。
これは間違いなくバイクの音。
俊ちゃん!?やっと来てくれたの!?
窓に駆け寄り外を確認すると、2台のバイクが止まったものの、T○-Rは見当たらない。
なんだ…俊ちゃんじゃ無かった…。
ガックリと肩を落としていると、玄関のチャイム音と共に、聞き慣れた声が部屋まで届く。
「こんにちは~。田川です。真弥居ますか?」
の…紀香!?
何で俊ちゃんじゃなく、紀香が来るの?
訳が分からないまま階段を下りて行くと、一足先に母が出迎えていた。
「あっ!真弥!!俊ちゃんが大変なの!!一緒に来て!」
「えっ!?大変って何!?」
切羽詰まった紀香の表情に、ただならぬモノを感じる。
「詳しく説明してる時間がないの!急いで来て!!」
半ば強引に外へ連れて行こうとする紀香に、母が問い掛ける。