もらう愛=捧げる愛
503
「失礼します…」
4人部屋の左窓際のベッドの課長が、あたしに向かって苦笑いを作る。
「課長…」
「初音」
「大丈夫…じゃ、ないですよ、ね…」
「参ったよ。これじゃ、初音を救おうにも身動きがとれないな」
「あたしの事より!あの…車に細工、って…」
「あぁ。ブレーキオイルが抜かれてたってさ」
それって…。
課長は何も言わずに頷く。
やっぱり…多田さん…?
「初音、オレが仕事復帰したら、この病院を辞めるんだ」
「え…?」
「引っ越しも1日で済ませろ」
「…多田さんから………」
「逃げるんだ」
「でも…」
ここを離れたら、あたしの居場所がなくなっていまう。
ハルくんの。
右側を失ってしまう。
「ブレーキオイルの犯人を警察に言うつもりはない。初音にまた傷を残す事になるからな。ただ、これだけは約束してくれ。多田から逃げろ」
強い課長の目に頷く事ができず、あたしは病室を後にした。
「失礼します…」
4人部屋の左窓際のベッドの課長が、あたしに向かって苦笑いを作る。
「課長…」
「初音」
「大丈夫…じゃ、ないですよ、ね…」
「参ったよ。これじゃ、初音を救おうにも身動きがとれないな」
「あたしの事より!あの…車に細工、って…」
「あぁ。ブレーキオイルが抜かれてたってさ」
それって…。
課長は何も言わずに頷く。
やっぱり…多田さん…?
「初音、オレが仕事復帰したら、この病院を辞めるんだ」
「え…?」
「引っ越しも1日で済ませろ」
「…多田さんから………」
「逃げるんだ」
「でも…」
ここを離れたら、あたしの居場所がなくなっていまう。
ハルくんの。
右側を失ってしまう。
「ブレーキオイルの犯人を警察に言うつもりはない。初音にまた傷を残す事になるからな。ただ、これだけは約束してくれ。多田から逃げろ」
強い課長の目に頷く事ができず、あたしは病室を後にした。